はじめに
筋トレを始めたての頃って、知識もフォームもモチベも手さぐり状態。
この記事では、僕が実際に経験した “初心者あるある”10選を紹介しながら、
継続の心理的背景や科学的根拠もあわせて解説していきます。
「それ、私もだ…!」と共感しながら読み進めていただけたら嬉しいです!
1. 翌日の筋肉痛で階段が地獄
😵 あるある体験
初日のスクワットで追い込みすぎた結果、翌日から太ももがガクガク。
駅の階段を下るたびに「筋肉痛なう」と内心つぶやく始末…。
🧠 背景
初心者は「効いてる感=正義」と思いがち。
また、筋肉痛=効果という誤解も広くあり、
つい限界を超えた負荷をかけてしまう傾向があります。
これは「導入時効果(honeymoon effect)」と呼ばれる心理現象とも関係していて、
最初のやる気がピークになるタイミングでオーバーワークしやすいとされます(Fogg, 2011)。
✅ 解決方法
- 初日は“効かせる”より“慣れる”ことを目的に
- スクワットはフォーム優先で10〜15回1セットで十分
- 翌日の筋肉痛は「やった証」と前向きに受け止める
2. プロテインの種類多すぎ問題
😵 あるある体験
ホエイ、ソイ、カゼイン、WPI…え、違い何?と混乱。
結局「チョコ味うまそう」で決めた。
🧠 背景
選択肢が多すぎると起きる「決定疲れ(Decision Fatigue)」という現象があります(Baumeister, 2011)。
情報が多いことで判断に疲れ、「もういいや」と選択放棄してしまう。
筋トレ初心者にとって大事なのは、“何を選ぶか”ではなく“続けること”。
✅ 解決方法
- 最初は「ホエイ+味が好み」でOK
- 1日1杯を継続する方が圧倒的に効果的
- 効果の差はあとから理解すれば十分
3. フォームが不安でYouTubeを無限ループ
😵 あるある体験
「これ膝出すぎ?背中丸まってる?」
スクワット1回の前に動画を3本見て、結局やらない。
🧠 背景
これは「完璧主義(Maladaptive Perfectionism)」が行動を妨げる典型パターン。
また、「情報過多」により選択麻痺が起きる現象も関係しています(Iyengar & Lepper, 2000)。
✅ 解決方法
- 最初は“正しさ”より“安全性”と“実行”を重視
- 信頼できる動画1〜2本に絞る
- とにかく動いてみて、後から修正すればOK
4. 「筋トレしてる」と言うのが照れくさい
😵 あるある体験
「最近ちょっと体動かしてる〜」って、なぜかぼかして言ってしまう。
🧠 背景
これは「セルフ・ハンディキャッピング」といって、
“続かなかったときの言い訳”を心の中で準備している心理現象(Jones & Berglas, 1978)。
また、「初心者であること=恥ずかしい」と感じる自己認識も影響しています。
✅ 解決方法
- 宣言することで“自分はやっている人”というアイデンティティを獲得
- SNSやブログで公言すると継続力が高まる(公開コミットメント)
- 筋トレしてる自分に自信を持っていい
5. 鏡見すぎて自己嫌悪
😵 あるある体験
フォーム確認のつもりが、気づけば鏡をガン見。
「ナルシストすぎる…」と自分にツッコミ。
🧠 背景
人は「自己フィードバック」があると行動が習慣化しやすくなる(Bandura, 1986)。
鏡で自分を確認するのは自然なことで、むしろ正しい行動です。
✅ 解決方法
- 鏡は「フォーム確認」や「変化の記録」として使う
- 他人と比べず、“昨日の自分”との比較に切り替える
- 鏡を活用する=意識の高まりです
6. 腕立て10回が限界
😵 あるある体験
「腕立てってこんなにキツかったっけ…?」
10回できず、自信喪失。
🧠 背景
他人と比較して落ち込むと、「自己効力感(Self-efficacy)」が下がり行動継続が困難になります(Bandura, 1977)。
また、最初から高すぎる目標は「達成困難=継続断念」に直結します。
✅ 解決方法
- 比べる相手は“過去の自分”だけ
- 5回でもOK!「少しでも続ける」が正解
- 研究でも「低負荷・短時間でも効果あり」と報告あり
7. 体重が全然減らない不安
😵 あるある体験
「え?筋トレしてるのに体重増えてる…?」と焦る。
🧠 背景
筋トレは脂肪が減り、筋肉が増える=「体組成の変化」が本質。
体重の変化は一時的に見えにくく、落ち込むのは当然ですが、間違いではありません。
また、行動経済学で言う「可視化された数値」に人は強く影響されます(Kahneman & Tversky, 1979)。
✅ 解決方法
- 鏡・写真・服のサイズで“見た目の変化”を記録
- 体重の数値は参考程度でOK
- Before/Afterの写真が最強のやる気になります
8. プロテインシェイカー洗うのが面倒
😵 あるある体験
使ったあと洗わず放置→ニオイ→洗うのがもっと面倒に。
🧠 背景
これは「行動の摩擦(Friction)」が高すぎて、継続の妨げになっている典型です(James Clear, 2018)。
✅ 解決方法
- シェイカーを2本用意して交互に使う
- 水だけで仮洗い→まとめて夜に洗うなど習慣化
- 洗いやすい構造や食洗機対応のものを選ぶ
9. 継続できる人=神だと思ってた
😵 あるある体験
SNSで毎日投稿してる人を見て、「この人、マジで人間か…?」と思った。
🧠 背景
「継続できる=才能」ではなく、「習慣化の仕組みがある」だけ。
Lally et al.(2009)の研究では、習慣が定着するのに平均66日かかるとされています。
✅ 解決方法
- 最初は「30日チャレンジ」として期間を区切ろう
- 習慣トリガー(朝起きたら、歯磨き後など)を決める
- 完璧を目指さず“継続の雰囲気”を作るのが大事
10. サボっても「明日からまたやろう」と思えるようになった
😵 あるある体験
「やっちまった…」という後悔があっても、「また明日やればいいや」と切り替えられるように。
🧠 背景
これは「リカバリー自己効力感(Recovery Self-efficacy)」と呼ばれ、
失敗しても立ち直れる力のこと(Schwarzer, 2000/HAPAモデル)。
継続とは“ずっとやる”ことではなく、“戻ってくる”ことです。
✅ 解決方法
- サボった翌日を“再スタート記念日”にする
- 「続けている自分」より「戻れる自分」に価値を置く
- 挫折ではなく、成長のプロセスと捉える
まとめ
筋トレ初心者あるあるは、誰にでもあるもの。
そして、そこに隠れている“心理のクセ”や“習慣化のコツ”を知っておくだけで、継続力は大きく変わります。
小さく始めて、楽しく続ける。
この記事が、あなたの“次の一歩”を後押しできたら嬉しいです!
引用・参考:
- Fogg, B. J. (2011). Tiny Habits.
- Lally, P. et al. (2009). How are habits formed: Modelling habit formation in the real world.
- Clear, J. (2018). Atomic Habits.
- Bandura, A. (1977, 1986). Self-efficacy & Social cognitive theory.
- Iyengar, S. S., & Lepper, M. R. (2000). When choice is demotivating.
- Schwarzer, R. (2000). HAPA Model (Health Action Process Approach).
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